世界でのワクチン接種、50億回を突破
英大学研究者らの集計によると、8月24日時点での世界の新型コロナウイルスワクチンの接種回数が累計で50億回に達したことが明らかになった。国別にみると、中国の約19億6千万回が首位で、インド、米国、ブラジルと続き、日本は約1億1800万回で5位となった。感染拡大を収束させる切り札とされてきた「集団免疫」の獲得だが、米感染症学会も「集団免疫獲得には接種率90%に近いものにならないと得られない」としている。
食料自給率、最低更新の37%に
農林水産省の発表によると、2020年度のカロリーベースの食料自給率は前年度を1ポイント低下の37%となり、過去最低を更新したことが明らかになった。新型コロナの影響で家庭食の増加などによって自給率向上に寄与する要因はあったものの、コメの需要減少や輸入に依存している小麦の生産量が落ち込んだことで、自給率は低下した。政府は2030年度にカロリーベースの食料自給率を45%とする目標を掲げているが、達成には程遠い感は否めない。
来年4月からプラ12品目の削減義務化へ
環境・経済産業の両省はプラスチックごみの削減を目的とした新法「プラスチック資源循環促進法」を国会に提出し、来年4月からの施行を目指すとしている。フォークやスプーンなどの使い捨てプラ製品12品目の提供削減を事業者に義務付けるとともに、家庭から出るプラごみの一括回収を市区町村の努力義務とする規定も設けるとしている。プラ12品目を提供している小売業や飲食店、宿泊業やクリーニング店、さらには宅配ピザ店などの事業者などが対象となり、事業者が有料化や受取辞退の際にポイント還元ができるよう具体策を選べるよう求めるとしている。
通販市場、初めて10兆円を突破
日本通信販売協会は2020年度の通販市場売上高が前年度比20.1%増の10兆6300億円になったと発表した。10兆円を超えるのは初めてで、背景に新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり需要が増したことが挙げられている。商品ではエアコンなどの家電や家具、コメや酒類などの食品の販売が好調だった。また、アマゾンなどのモール系通販が好調だった。同協会では「在宅時間を充実させる商品を中心にあらゆるジャンルの商品が伸びている」と活性化し続ける通販市場の状況を話している。
1~7月コロナ倒産、前年累計を超える
東京商工リサーチの発表によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて1~7月までの倒産件数は903件に上り、既に昨年累計の799件を上回っていることが分かった。また、コロナ関連以外の7月の倒産件数は前年同月比39.6%減の476件で、55年ぶりの低水準となっている。政府系金融機関からの資金繰り融資が倒産を抑制している実態が背景にある。今後の動向について同社は「支援策があっても脱落していく会社が緩やかに増えていく」とみている。
北極圏最高地点で史上初の「雨」観測
米国国立雪氷データセンターは、ほとんどが北極圏にあたるグリーンランドを覆う氷床の最高地点〈標高3216メートル〉で観測史上初めて「雨」が降ったと発表した。グリーンランドは8月14~16日に、気圧配置の関係から南から暖かく湿った空気が入り、広範囲に雨が降った。専門家は「温暖化の影響を抜きにしては考えられない」と指摘している。北極圏は温暖化により気温上昇が激しく、グリーンランドの大規模な氷床融解が進み、海面上昇を招きかねない事態にある。
ネット利用時間、初めてTV視聴を上回る
総務省の2020年度情報通信メディア利用状況調査結果によると、インターネット平均利用時間は平日での1日当たり168分となり、テレビ視聴時間の160分を上回ったことが明らかになった。初めてインターネット利用時間がテレビ視聴時間を上回ったことになる。同省では、新型コロナウイルス感染拡大により、ネットを多く活用する若者の在宅時間が増えたことが影響しているとみている。新聞を読む時間は8分、ラジオ聴取時間は13分で、それぞれ前年度とほぼ同じだった。
カップヌードル、世界累計500億食に
日清食品の発表によると、今年9月で発売から50周年となる「カップヌードル」の世界累計販売数が500億食に達したことが明らかになった。2016年に400億食に達し、僅か5年間で100億食の販売を達成し、日本国内でも2017~20年度まで4年続けて過去最高の売り上げを更新している。同社では「カップヌードルの売れ行きは世界の消費者に支持された結果」との見解を示しているが、積極的なPRや多様な味の商品開発、積極的な海外進出が500億食の達成を導いた。