6月の消費者物価指数、3.3%上昇

総務省が発表した6月の全国消費者物価指数(2022年=100)は前年同月比3.3%上昇の105.0だったことが分かった。22ヵ月連続で前年同月を上回っている。背景には食料や日用品の値上げに加えて、6月の大手電力が実施した規制料金の引き上げが挙げられている。一方、内閣府が経済諮問会議に示した2023年度の消費者物価指数は前年度比2.6%上昇するとの予測を示しており、岸田首相は「国民生活への影響を見極めつつ国民目線に立った対応を進める」と物価高に対処する姿勢を示した。

6月貿易収支、23ヵ月ぶりに黒字に

財務省は6月の貿易統計で輸出から輸入を差し引いた貿易収支は430億円の黒字だったと発表した。黒字は2021年7月以来23か月ぶりとなる。黒字の背景には、エネルギー資源価格が落ち着き、輸入額が減少したことと併せ、半導体不足が緩和したことから自動車生産が進み輸出が拡大したことが挙げられている。また、同時に発表された2023年上半期(1~6月)の貿易収支は6兆9604億円の赤字だったが、前年同期と比べ赤字額は12.9%減少し、2021年下半期から続いた貿易収支の悪化状況に一服感がみられた。

6月のインバウンド客、207万人に

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、6月の訪日外国人客(インバウンド)は207万3300人だったことが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年同月比で72%まで回復し、200万人を超えるのは2020年1月以来3年5か月ぶりとなる。円安を追い風に東南アジアや米国、豪州からの訪日客はコロナ前を上回ったものの、コロナ前に訪日客の3割を占めていた中国は約21万人にとどまった。

高騰し続けるガソリン価格、174円/ℓに

経済産業省は7月18日時点でのレギュラー1リットル当たりの全国平均小売価格は174円だったと発表した。9週連続での値上がりで、昨年6月以来13か月ぶりの高値となった。政府が価格抑制のために石油元売り会社に価格抑制のために支給している補助を6月以降、段階的に縮小していることが挙げられている。主要産油国が追加減産していることに加え、7月21日の外国為替市場での円相場は1ドル=141円台の円安水準となり、今後もガソリン高騰は続くとみられる。

働く女性は過去最多の3035万人

総務省は2022年就業構造基本調査で、就業者のうち女性は3035万4千人だったと発表した。前回調査の2017年時点から121万5千人増え、過去最多を更新している。女性の就業率も過去最高となる53.2%だった。一方、就業する男性は5年前の調査時点から微減の3670万6千人となり、男女就業者の合計は過去最多の6706万人だった。未就学児の育児をしながら働いている人は85.2%に上り、2012年以降で最高となった。

上半期の刑法犯、21年ぶりに増加

警察庁のまとめによると、今年1~6月の上半期に全国の警察が認知した刑法犯は前年同期比21.1%増の33万3003件だったことが明らかになった。上半期でみると、21年ぶりの増加で、同庁では「街頭犯や侵入犯罪などの増加が目立ち、新型コロナウイルス禍での行動制限が緩和されたことが要因だった」と分析している。侵入犯罪には、交流サイト(SNS)上で実行犯を募集する「闇バイト」による強盗も含まれている。

ネットショッピング支出額、過去最高に

総務省統計局の「2022年家計消費状況調査年報」で、ネットショッピング支出額は1か月平均で2万810円とだったことが分かった。前年比11.1%増の2ケタの伸びで調査開始の2002年以降で最高となった。ネットショッピングで大幅に伸びたのは「旅行関係費」(95.1%増)や「チケット」(73.0%増)だった。支出額が最も多かったのは「食料」で前年比16.4%増の4643円だった。また、世帯主の年齢階級別では、40歳未満が前年比11.9%増の3万741円で最も多かった。

ヘルパンギーナ、過去10年間で最多

国立感染研究所によると、7月9日までの1週間に全国約3000の小児科の医療機関で「ヘルパンギーナ」と診断された患者の数は2万2980人となり、1医療機関当たりの患者数は7.32人となり、警報レベルとされる「6」を上回ったことが明かになった。3週間連続で過去10年間の最多を更新した。「ヘルパンギーナ」は子供がかかりやすい代表的な夏かぜの一つで、4歳くらいまでの乳幼児がかかりやすいウイルス性の感染症で、38度以上の発熱や、口の中に水膨れなどの症状が出るとされている。